オークニー島からスカイ島への移動は大変だった。フェリーで一度本土に戻り、陸路を延々300Km走った。道は海沿いの片道車線、所々に対面通行の避難所があるが、起伏の多い山沿いの道は時速40Km位なのでとても疲れる。行けど行けど緑の絨毯と入り江が続き、人けもなく正に地の果ての景色であった。
途中トング(Tongue)という村で一泊した。朝起きると深く入り込んだ海が目の前に拡がっていた。遠浅で海藻のこげ茶と青い空の色が美しいコントラストを放っていた。
スカイ島に着いたのは夕方になっていた。ポートレー(Portree)という中心地で宿を探すこと30分、どこも満室(No Vacancies)の札が掛かっていて次第に心細くなる。何軒目かやっとのことで郊外のB&Bが空いていた。60歳後半の静かな夫人が出てきて、2階に案内してくれた。小奇麗な家で家具も良く整理されている。壁にスピットファイアーとパイロットの写真が飾ってあったので聞くと、父親という。Battle of Britainの最中に空軍で活躍したらしい。あれから70年が過ぎ、静かな島で娘夫婦がひっそり民宿を営んで住んでいる・・・ゆっくり時間が流れる不思議な感覚がした。
1 comment:
スカイ島
2010年、オランダ船で行ったポートリーでは沖に停泊し、テンダーボートで上陸したはいいが、雨に降られ早々に船に戻りました。その後海上はおおしけになり、船に戻れない人が大ぜい町に残されました。良い思い出です。ポートリーではCDを1枚買いました。
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