Tuesday, 20 August 2013

ネッシーを探して

旅の4日目はネス湖から始まった。ここまで来ると14-5度とかなり涼しくなる。ネス湖はネッシーこと怪獣(モンスター)で有名だ。どんよりとした雲に覆われ、昼でも薄暗い湖上は、目を凝らしているとひょっとしてネッシーが現れるような不思議な雰囲気があった。

湖畔にネッシー博物館があったので寄ってみた。事の発端は、1934年に外科医が公開した写真であった。それは知人が作った恐竜のおもちゃを湖に浮べた物だった。本人は反響が大き過ぎたので嘘とは言えなかったが、彼の末期に親族が告白しだまし写真だと分かった。ただその後も何人もの目撃者が現れ、謎が謎を呼ぶようになった。戦後に、科学的にもソナーや潜水艦も登場し、日本からも石原慎太郎さんが何故かスキューバーチームを連れ潜ったという。結局ネッシーらしく見えたものは、船の波跡、流木、野生の鹿、サーカスの象だったらしかった。そもそも動物が生息するに足りる魚がいないということも分かった。

それにしても、今日多くの人が訪れるのはどうしてなのだろう。虚構の世界と分かっていても、心のどこかで何万年前の恐竜に出会いたいというロマンがある。誰もが謎は謎としてこのままでいて欲しいと思っている。

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