Monday, 8 July 2013

アラモと長篠の戦

アメリカの景気を支えるのは南部、取り分けテキサス州の力だ。GDPだけで1兆ドル、日本の5分の1もある。テキサス州は元々はメキシコだった。それを入植したアメリカ人が力で奪い取った土地である。サミュエル・ヒューストン始め、デービー・クロケットやジェームス・ボーイが活躍した。

時は1836年、アラモの砦を巡る攻防が山だった。5000名のメキシコ正規軍に、200名足らずの入植者が対峙した。砦は激戦の末墜ちて、守備軍は全員死亡した。しかしその勇気とボラティアー精神が引き金になり、その後テキサス始めカリフォルニアなど西部の一帯がメキシコから独立した。

そのアラモの砦跡は、ニューオーリンズの町にあって今でも多くの観光客が訪れている。庭に志賀秀隆という日本人が贈った碑を見つけた。早稲田の先生だった人が、1914年に感動して寄付したらしい。彼は長篠の戦いとアラモを重ね合わせた。長篠の戦いは武田と織田・徳川の1575年の戦いだ。鳥居強右衛門という侍が、城明け渡しの仲介を武田に頼まれたが、「織田軍が直ぐ来る!」と叫んで窮地を救ったそうだ。彼は即刻殺されたが、自身の命を顧みることなく、その精神がアラモと繋がったという。1年前の旅をふと思い出した。

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