Friday, 26 July 2013

夏の倉敷


厳しい暑さの中、倉敷を訪れた。何年振りだろうか、相変わらず白壁の街はしっとりしていて美しい。今回も大原美術館に足を運ぶ。ルノワール、モネ、マチス・・・大正時代によくこれだけの作品を買い集めたと感心する。そのバイヤー児島虎次郎に興味を持った。


児島虎次郎は東京美術学校を出た絵描きである。同郷の吉見で、倉敷紡績の大原孫三郎に美術品の収集を委嘱された。欧州絵画のみならず、中東ペルシャの土器、磁気など多くの美術品を集めた。48才で若死にしているので、短い間に世界を行き来し、精力的に買い求めた様子が窺える。それにしてもお金はどうやって決済してのだろう、また砂漠からどうやって日本まで送ったのだろうと、色々な疑問が沸いてきた。

冷たいざる蕎麦で涼を取り、倉敷駅に戻った。改めて駅界隈を見渡すと、大小のビルに所狭しと看板が張り付いている。汚いというかとても見難いの一語に尽きる。100年前の先人が残した景観はあんなに綺麗なのに、これは一体どうなっているのだろう?

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