駅で電車を待っていたらOさんにバッタリ会った。Oさんは開口一番、「この前バルジ大作戦見たよ、バストーニュも出てきたよ!」と云う。知らない人が聞くと、戦争オタクの会話に聞こえるかも知れないが、お互い同じ穴のムジナである。
Oさんは長らくドイツに居たせいか、WWIIの史跡巡りが好きだ。バストーニュはベルギー・ドイツ国境の町で、第2次大戦の末期に連合軍が孤立した町である。霧が晴れず救援もままならぬ連合軍に、ドイツ軍の将校は降伏を迫った。その時の返事がNats(バカ!)、スラングが通じなかったという逸話で有名な言葉になった。数年前にアルザスからオランダに抜ける途中この近くを通った。ハイヤーの運転手は御爺さんはドイツ側、お父さんはフランス側に立って戦ったという息子さんだった。そんな彼が、気を利かせて立ち寄ってくれたのがそのバストーニュだった。
その翌年、また仕事の合間を縫って本格的に周辺のアルデンヌを探索した。連合軍とドイツ軍が置いて行った武器は沢山の地元博物館の保存されており、マニアにとっては貴重な発見になった。その時1ユーロで買った薬莢は宝物である。ひょんな事で当時を思い出した。
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