レ島のコニャックについて書いたつもりが、周辺の案内ばかりになってしまった。改めて、レ島について紹介してみたい。レ島はフランス中西部の大西洋岸に位置する島だ。夏のバカンスシーズンには多くの人が訪れる。南のコート・ダジュールと違って、至って庶民的な地域だ。そして牡蠣の産地でもある。人々は、安くて新鮮な牡蠣を求めてやってくる。
フランス人は牡蠣が大好きだ。エカイエ(L`ecailler)と呼ばれる牡蠣職人は、冬のパリの風物詩だ。その牡蠣が1970年代、病気で壊滅的な被害に遭った。これを助けたのが、宮城県や広島県の牡蠣業者だった。その恩返しにと、先の大震災の時、レ島近辺のフランスの牡蠣業者が、大打撃を受けた宮城の牡蠣業者を救ったと云う。両国の養殖方法はフランスが岩に張り付けるのに対し、日本は筏から吊るすので、全く別物らしい。同じ牡蠣といっても、やってみると中々大変なようだ。
牡蠣には「R月のルール」がある。元々腐り易いので、Rの付く寒い9月~4月が安全という意味だ。そう思っていたら、レ島の牡蠣は年中やっていた。それだけ新鮮ということなのだろう。昔訪れたが、17世紀の要塞を見物した後、掘立小屋みたいなところで食べた牡蠣は最高だった。
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