暫く前に、知人が四十八漁場という居酒屋に連れて行ってくれた。何やら2048年には魚が食べられなくなってしまうのを懸念したネーミングだそうだ。魚の鮮度も良く、客には出世カードが渡される。課長、部長と行く度にランクが上がる仕組みらしく、サラリーマンの心も掴んで賑わっている。
かねがね、生魚の需給が保たれているのは、中国人が食べないからだと思っていた。ただ次第にお金持ちが味を知り始めた。土産にコシヒカリを抱えて帰る人も多い。美味いものは万国共通だ。特に魚は海に出れば容易に獲れる。13億人が寿司を食べ出したら、おそらく日本人の口までは廻ってこないだろう。イスラム教の豚もそうだ。まだまだ魚に比べれば安泰だが、日本のトンカツの味を知ると危ない。箸でも切れる柔らかさ、サラダ食べ放題、そしてご飯とみそ汁の組み合わせが絶妙、既に外人のファンは多い。
ユダヤ人はどうなのだろう。一説には魚は食べるが、イカ・タコ・エビ・カニの狡猾類は駄目だそうだ。まるで我が家の犬のようだ。間違って口にすると、翌日は吐いてしまう。誰がユダヤ人か、中々外見で判断し難くなったが、そう言われてみると思い当たる節もあった。銀ダラは深海魚で捕獲が制限されるし、ウナギも昨今の品薄だ。先細る寿司文化、結局流れに身を任せるしかないのだが・・・。
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