Saturday, 9 March 2013

彼の地の飲み仲間

暫く前に、タリンのパブ仲間からRさんの近況が届いた。Rさんはスイス人、昔結婚した奥さんがエストニア人だった関係で、タリンに住んでいる。奥さんとは随分前に別れたが、本人は唯一手元に残ったアパートに住んでいる。2人の娘さんは独立してフィンランドに暮らしているので、悠々自適の毎日だ。
 
何不自由しないRさんは、本国の年金を貰いながら質素に生きている。物価の安いエストニアなので、家賃を入れても月に10万円ちょとあれば何とか生活できる。とてもスイスだったら出来ない話である。Rさんは、日中ノルディックスキーをやり、夕方バスに乗って市内のパブに通うのを日課としている。
 
唯一の楽しみは、週末のナイトクラブである。取り立てて娯楽がない土地柄、ヒトとの出会いがある限られた空間だ。自ずと力が入るので、いろいろ過去の失敗談も多い。出会った女性に身ぐるみ剥がされたこともあった。パブ仲間から、Rさんは最近いい人が出来たので田舎に引っ越したという。タリンでもかなり田舎だが、それより奥地という意味は、レストランも無ければ、場合によって電気もない場所というニュアンスがある。Rさんとは連絡が取れないが、純情な人だけに騙されていなければいいが、彼の地にあって心配だ。

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