Sunday, 6 January 2013

赤ひげ

正月休みに、DVDを借り黒沢明監督の「赤ひげ」を観た。三船敏郎演じる町医者と、加山雄三演じる保本という青年医にすっかり魅ってしまった。学生気分抜けない頃の加山が、この映画出演をきっかけに、芸能界入りを決心したというのも頷けた。

ドラマは江戸の貧乏な庶民にスポットを当て、病の縁っこを抉り出している。病は気からではないが、貧乏人にはそれなりの理由があり、人には言えぬ苦しみが病になっていく、これが赤ひげ先生を通して伝わってくる。

患者は何で苦しんでいるのか、心を看取るのだ、そんな赤ひげ先生に将来を嘱望された青年医は惹かれていく。これを見て、さだまさしの歌「風に立つライオン」を思い出した。アフリカで孤軍奮闘する医者の歌だ。心を寄せる女性にも別れを告げ、自分を必要とするアフリカの人々に捧げる歌だ。久々に心を洗われるのだった。

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