Monday, 21 January 2013

タヌキの話


暫く前、犬の散歩をしていた時に、路肩に猫らしき動物が死んでいた。通りかかった人が、「タヌキですよ」と言う。そう言えば猫にしては形が変だ。どうやら交通事故にあったらしいが、タヌキが都内の住宅地に出るとは思わなかった。ところがそれから何日かして、今度は神社の境内で生きているタヌキを見た。そして昨夜は、遂に我が家の庭までやってきた。

区に聞くと、タヌキは保護動物なので駆除はしていないと言う。こうして自然が身近にあるのが、何故かホッとする珍事だった。

タヌキというと、タヌキ親父とかタヌキ寝入りなど、不貞不貞しいが滑稽で愛らしい響きがある。ある時、会社の女の子に「あなたはタヌキに似ているね」と言ってしまったことがある。愛嬌があって可愛らしいという意味を込めて言ったつもりが、機嫌を損ねてしまった。悪いことは重なるもので、その晩はたまたま飲み会に行った店の名前がまた「狸」だった。以来2度と口を利いてもらえなかった。あまり関係ないが、タヌキというとこれを思い出す。


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