Saturday, 12 January 2013

旅気分の小川町

去年、小川町へゴルフに行った。池袋から急行で1時間、普段は取り立てて話題にする程の町ではないが、結構気に入ってしまった。

小川町は和紙の産地だ。今でも和紙マラソンと銘打った大会があるが、昔ほどの需要もないので細々やっているようだ。地元の人が、戦時中はこの和紙で風船爆弾を作っていたと言っていた。アメリカまで偏西風に乗って飛ばす本土攻撃用の兵器だ。戦争末期とはいえ、良くもこんなに馬鹿げたことを考えたものだと思ったが、実際300発以上も届いたと聞いて驚いた。地元に「女郎うなぎ」という有名な店がある。名前の由来は風船爆弾の工場労働者街と関係あるのかと思ったが、そうではないようだ。

駅前に小さな居酒屋がある。然したる料理もないが、ここに「帝松(みかどまつ)」という地酒が置いてあった。地元でも店で飲めるのはここだけだそうだ。これを飲んで急行に飛び乗り、一眠りすると池袋の着く。ちょっとした旅の気分にしてくれるのが、小川町なのだった。

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