Friday, 9 December 2011

コルレオーネ村を訪ねて

イタリア経済を難しくしているのはアングラマネー、それを仕切るマフィアの存在と言われている。アンドレオッティやベルスコー二など、歴代の首相もマフィアとの関係が取り沙汰されたように根は深い。

イタリアマフィアと云えばシシリー島、今週はシシリーを旅している。折角なので、ゴッドファーザーで有名になったコルレオーネ村(Corleone)を訪ねてみた。ゴッドファーザーこと、ドン・コルレオーネはこの村の出身という。

コルレオーネ村は、シシリー島の丁度真ん中に位置する人口1万人の村である。シシリー島の古代からある町は、海沿いの岩山の上に建っている。それに対しこの地域は、周囲を山に囲まれた不便な場所にあった。見渡しても、オリーブ畑と荒れ果てた岩山しかない。村に入るとちょうど昼時、男たちが立ち話している。彫りの深い顔立ちに黒っぽいコートとハンチング帽、映画の世界がそこにあった。勇気を出してバーに入り、コーヒーを頼む。一斉に視線が注がれ、笑顔で返すが居心地はあまり良くない。まさか「マフィアはどこにいますか?」と聞く訳にも行かない。そそくさと村を出ると、何故かほっとした。

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