Monday, 28 November 2011

ユーロ危機とイタリア

今週イタリアの新首相マリオ・モンチが、独仏首脳とストラスブルグで会った。イタリアが経済破綻すれば、おそらくユーロは終わりだろう、そんな危機感が伝わってきた。

それにしてもユーロは難しい仕組みだ、とつくづく思う。昔イタリアリアの頃、リラが弱いと旅行者はここぞとばかり沢山買い物をしてお金を落としてくれた。ただユーロになってからその為替の恩恵も無くなり、代わりに増税、雇用カットなど上から押し付けが取って代わった。国民としても何か腑に落ちないのも無理はない。そして今回は国債を買えという。

今更だが、イタリアは未だにとても古い体質の国だ。街並みは元より人々もそうだ。先日イタリアに行った友人が、3つ星ホテルに泊まったのに英語放送はないし、インターネットも有料で驚いていた。暖房が入らずお湯も出ないと苦情を言うと、やって来たのが食堂のおばさんだったり、台所事情は大変らしい。夜のレストランは、相変わらず8時にならないと開かない。おしゃれにはお金をかけ、ネクタイ・スーツ文化は健在だ。ユーロの存続は、この人たちに懸かっている。

1 comment:

EM said...

統一通貨は各国の金融政策の自由がなく、為替による調整が利かない上、財政は恣意的運用で各国違ってゆるゆる。国民性も違えば経済規模も産業構造も違う国同士の壮大な実験ですね。

今回の危機はアジア通貨危機やリーマンショックより影響が大きくなりそうな気がしています。