Wednesday, 16 November 2011

スウェーデンの監禁事件

友人に勧められて読んだスティーグ・ラーソンの長編小説「ミレニアム(Millennium)」は、読み応えがあった。スウェーデンを舞台にしたサスペンスで、スリル感と構成の緻密さが最後まで緊張感を保った。また普段あまり接することのない、スウェーデン社会の男女関係も興味深かった。俗に言うフリーセックスとはこういう事を指すのかと変に感心したり、全体を通して伝わる男と女の信頼関係がとても心良かった。ただ自由な関係は、時として相手を傷つけるごく当たり前のことに、北欧独特の寒さも伝わってきた。

小説の中には時々人身売買の話が出てくる。本当なのかと思っていたら、先週スウェーデンで14歳の少女が1年間、アパートに監禁されていた事件が公表された。犯人は、スウェーデン人の女とセルビア人の男で、少女の父親に1000ユーロ(10万円)を払い、セルビアのベオグラードから連れて来たという。

また時期を同じくして、当地でやはり14歳の少女が失踪したニュースが報道された。市のバスセンターで目撃されたのを最後に行方が分からなくなり、警察では写真を公開して探している。一歩路地裏に入ると、小説まがいの怖い世界が待っていそうだ。

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