Monday, 11 July 2011

柔道からJudoへ

日本の国際化を象徴する1つが柔道である。「生まれは日本」、「育ちは世界」のスポーツとして、今や世界の人に愛されている。ただそのルールや道着の色形がどんどん変わっているように、世界の中では柔道からJudoに進化している。

ヨーロッパの柔道は盛んで、最も盛んなフランスでは2百万人もの愛好家がいて日本より多いという。エストニアはまだ2000人に過ぎないが、オリンピックのメダリストを輩出したり頑張っている。先般、縁あって当地の柔道を見る機会があった。毎日夕方からコーチについて1時間半の稽古が始まる。日本と同じで挨拶から始まるが、ウォーミングアップは室内サッカーである。適度な足技の練習にも
なり、競技性もあるので終わる頃には汗だくになる。その競技スタイルも全然違う。日本は受け身が基本だが、こちらはレスラーというだけあって攻めが中心だ。そのため組み手の距離が短いし、力ずくで投げるスタイルは正にレスリングそのものだ。上半身の鍛え方も凄い。また”マテ”や”イッポン”の日本語が出るのはいいが、1時間半が過ぎると三々五々帰ってしまう。初めがあって終わりがないのは締りがなく見えるものの、これもお国柄らしい。

日本の輸出というと車、機械などのハードは有名だが、こうして形は変えども精神が海を渡り根を張っているのを見ると、とても日本人として誇らしい気分になる。道場の入り口に嘉納治五郎の絵が掛かっていた。優しく見守っているようで印象的だった。

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