エストニアはIT立国と云われる。国土の半分が森にも拘らず、どこでもWirelessが繋がる。そのため銀行送金の98%が、納税の92%がパスコンを通して行われている。勿論、学校や公的機関のブロードバンドは100%であるし、閣議の議事録、選挙投票、土地台帳等もペーパーレス化している。世界銀行のネットワーク迅速化指標(Network Readiness index)は世界25位(日本は21位)である。一見大したことないように見えるが、バルト、東欧国の中では最上位である。因みに1位はスウェーデンであるように、北欧のIT化に刺激されている面が強い。
これを支えているのはX-Roadと呼ばれる官民一体となったシステムである。元々独立後にゼロから国のシステムを構築したのが幸いしたようだ。小国ゆえに小回りも効いた。ただ身分証明書のID番号を入力すれば、個人情報が全て分かるようになっていて怖い面もある。例えば、銀行窓口で本人確認をするのは銀行カードでなくIDカード、自動車事故の際に本人確認するのも免許証でなくIDカードといった具合に、どこでもこれ1つで全て足りてしまうからだ。
因みにこのIDカードのことを当地では”ドキュメンツ”と呼ぶ。ソ連時代の名残らしく、私はこの言葉を聞く度にドキッとするが、当地の人は慣れっこになっている。
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