Wednesday, 13 July 2011

ラトビアのブロンズパレード

この春の週末、バスでラトビアの首都リガに行ってみた。隣国と言えど、どちらも小国なので東京から名古屋に行くようなものだ。街に着いて歩いていると、男が寄って来て「韓国人か」と聞く。あまりしつこいので追っ払う。市場に行って写真を撮ろうとすると、大声で駄目だと言われる。夕方のレストランでは、数人の男グループが酒に酔って大声を上げている・・・・・そう何か荒々しいものがある。


ラトビアは、首都リガの人口の半分がロシア人であり、先頃選ばれた大統領も旧ソ連時代の共産党員であったように、未だに旧ソ連の色彩が濃い。店で騒いでいたのも、そういえばロシア人だった。ただ歴史とは皮肉なもので、そのロシア人を追い出そうとバルトの中で最も戦ったのもラトビア人だった。歴史博物館に行くと、第2次大戦でドイツのヘルメットを被り、ロシア軍と戦っている絵画があった。こんな光景はエストニアにない。当然その後の報復代償も大きく、曳いては今日に至っている。

そして最近、追い討ちをかけたのがリーマンショックによる国内2位のパレックス銀行(Parex Bank)の破綻である。これによって不動産始め多くの企業が連鎖した。そのせいか、リガの町は世界遺産に指定されているというが、とてもその風情は感じられない。野晒しにされている古い建物が多く、街も荒れて汚い。

そういった鬱憤を払おうと、5月に恒例のブロンズパレードなるものが催された。女性だけでなく、老若男女が参加する町興しだった。私は行かなかったが、発想といい企画といい極めてロシア的なイベントであった。

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