1月から導入が始まったユーロ通貨だが、コインのデザインは各国独自で行う。エストニアは国の地図を入れたが国境が違うとロシアからクレームがあった。一方紙幣は欧州共通で、代表的な橋、門が描かれている。5ユーロ札を見ていたら、懐かしの南仏プロヴァンスの橋であった。今回はそのプロヴァンスを紹介してみたい。
南仏プロヴァンス地方は、いつぞやピーターメイルの小説で有名になったが、古代ローマ遺跡が残るフランスの代表的な観光スポットである。この季節、降り注ぐ太陽を求めて世界から多くの人が集まる。その代表的なのが紙幣になったポンデュガール(Pont du Gard)の水道橋である。高さ50mの古代遺跡はとても美しくそして圧巻だ。今でも幅2m弱の手すりもない橋の上を渡りきる人がいる。近くにはレボー(Les-Baux)と呼ばれる中世の廃墟が残っている。ポンペイのように、散策しながら歴史に思いを馳せるのが何とも言えない。因みにこの2つがミッシェランガイドの3つ星である。
アルル(Arls)は、ゴッホがゴーギャンと出会った町だ。それが縁で耳を切る事件にもなった。ここで描いた「跳ね橋」 は再現されているし、「夜のカフェテラス」も現存するので、人々は居乍らにして絵に入り込むことが出来る。
サン・レミー・ドゥ・プロヴァンス(Saint-Remy-de-Provance)も古代遺跡が残る町だが、ノストラダムスの生まれた町で有名だ。銅像も建っている。訪れた縁で、私も一時その予言に凝った事がある。また歌にもなっているゴッホの”Starry Night”もここが舞台だ。
ニーム(Nimes)は今でも闘牛をやっている。炎天下、次から次へと闘牛士が血祭りを上げるのを見ると気持ち悪くなる。因みにジーンズのデニム(Denim)の由来は、ここからきている。
エクス・アン・プロヴァンス(Aix-en-Provance)はモネの街だ。近くに何度も描いたヴィクトワール山が聳えるシックなところである。
少し長くなり過ぎたが、書いている内に又行って見たくなってきた。
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