Wednesday, 15 June 2011

キセルの話

狭い街のため普段の移動はバスと市電である。料金は1回80円程度、1か月乗り放題になると約3,000円かかる。乗る時も降りる時も切符を見せることはない。検札制を取っているからだ。総じてユーロッパはこれが多いが、ただ乗りが横行する原因にもなっている。かくいう私も時々やってしまう。

これを取り締まるのに係官が時々乗ってくる。常に3人体制で、市電の場合、前後を固めてもう一人が見て回るシステムだ。制服を着ているので分かり易く、乗っているのを確認してから切符を切れば問題ない。ただ時々、駅と駅との間で電車を止めて抜き打ちする検査がある。私も一度それで泡を食ったことがあるが、80円の切符を出すと運良く放免された。後で分かったがこれは不法移民対策らしかった。乗った方向はロシア人地区に向かう電車であった。独立後、帰化せずに無国籍になっているロシア人が多いと聞くが、その関係かも知れない。兎に角この国のロシア人の評判は悪い。

キセルの罰金は40ユーロ(5,000円弱)である。ドイツの場合、初犯と再犯では罰金が違うらしい。また取り締まり方も、取締官は私服でさり気なく乗客の隣に座り、そっとIDを見せて検札するといった云わば覆面捜査である。この辺お国柄の違いが出ている。

No comments: