今週からフレンチテニスオープンことRoland Garrosが始まった。初日から女子No.1のWozniackiと伊達の試合があったり、Nadalが伏兵にフルセットまでもつれ込む波乱があるなど早々盛り上がっている。今年の注目はやはりNadalの2連覇6回目の優勝だろう。女子は混戦模様で誰が勝つのか全く分からない。Roland Garrosの特徴はその赤土に球足が遅いことにある。そのため過去にも思わぬ選手が優勝した。過去3度も優勝したブラジルのKuertenはその最たるものだが、2005年にNadalが出て来るまで勝ったのはCosta, Ferrero, Gaudioと年替りの伏兵だった。
ところでRoland Garrosは何と言っても全てが洗練されていて美しい。5月の強い日差しに映えるマロニエの緑と赤土のアンツーカー、そこに集う芸術的なアステリートと美男美女、まさに別世界だ。
スタジアムはブーローニュの森に囲まれた高級住宅地16区のAuteuilの駅から徒歩で行ったところにある。昔の田園コロシアムに田園調布の家からラケットを持って行くような感覚のクラブだ。同区はPassyなど日本で言えば成城、自由ヶ丘といった感じの小奇麗な惣菜屋やブティック街が並ぶ住宅地で、パリ21区の中でも憧れの街だ。
定番のスポンサーも格好いい。予約チケットの決済はBNP Paribas、会場のボールボーイ、コンパニオンのユニフォームを彩っているのはLacoste(今年のカラーはライトグリーン)、選手をホテルから送り迎えするのは最新のPeugeot、日除けに配布される白帽子にはPerrier、会場の試打はAdidasといった具合に。普段着ようとは思わないLacosteもこの時だけで目立っている。容姿端麗、モデル顔負けのコンパオンが、これもLacosteの最新ファッションで華を添えているからだ。
そして招待客もドレスアップし、スタンドのもう一つの顔になっている。スポンサーの用意したテントでまずシャンパンを頂き、お揃いのハットをもらい観戦する。社交目的かと思いきや見ていると本当にテニスが好きな人が多い。はたして今年はどんなドラマが繰り広げられるのだろう。
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